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【結膜炎】
まぶたの内側が炎症を起こす病気で、目の病気の中でも最も多いのがこの病気てす。
- 原因:毛やほこりなどの異物が眼に入る、涙の分泌不足、細菌、真菌、ウイルス、寄生虫、アレルギー、薬物などがあげられます。
- 症状:目が充血して腫れます。目をこすったり、顔を床にこすりつけたりします。涙や目やにがたくさん出ることもあります。
- 治療:抗生剤や炎症をおさえる目薬を使います。ひどい場合には内服薬も使います。目やにが多い時はホウ酸水などで目を洗って清潔に保ちます。
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【角膜炎】
角膜炎は黒目をおおっている透明な角膜が炎症を起こす病気です。
- 原因:目をこする、シャンプーなどの薬品が目に入る、逆さまつ毛などによる外傷性の原因と細菌やウイルスの感染、アレルギー、代謝障害等による非外傷性の原因があげられます。
- 症状:痛みのため、目をこする、目をしょぼしょぼさせるなどの動作を繰り返します。また、涙や目やにがたくさん出ることもあります。角膜のキズは見ただけでは分かりにくいので、特別な染色液でキズに色をつける検査をすると良く分かります。
- 治療:抗炎症剤や抗生剤の目ぐすりが中心の内科療法を行います。ひどくこする場合はエリザベスカラーをつけたり、ひどい場合には入院して目ぐすりを頻回(1時間に1回)使用したり、手術する場合もあります。
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【白内障】
水晶体が白く濁ってしまい、視力が低下する病気です。悪化すると視力を失うこともありますが、早い段階で治療をすれば進行を遅らせることができます。
- 原因:糖尿病などの内科疾患、外傷、中毒、老化などがあげられます。6歳未満で症状が表われた場合は内科的病気が原因であることが多く、6歳以上で徐々に進行した場合は老化によることが多い。犬種としてはコツカー・スパニエル、プードル、ピーグルでの発生が多い。
- 症状:水晶体に白いスジができたり、白く濁って見えるようになります。進行すると白くかすんで見えにくくなるので、物にぶつかるようになります。
- 治療:主に病気の進行を遅らせることを目的に、目ぐすりで治療します。若齢で病状が進行し日常生活が困難な場合は、濁った水晶体を取り除き眼内レンズを挿入する外科治療を行います。手術は人のように簡単でなく、専門病院で行われます。片目30万円ぐらいの手術費用がかかります。あまり高齢になっての手術は行われません。
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【緑内障】
前眼房に入っている、眼圧を一定に保つ房水の流れが悪くなることで眼圧が高くなり、視神経(網膜)が圧迫される事で視界が狭くなったり、目が見えなくなる病気です。
- 原因:目の炎症からの続発、外傷、水晶体、腫瘍などがあげられます。
- 症状:目の色が赤や緑に見えたり、白目が充血しています。反対の目に比べ目が大きくなって飛び出したように見えます。目の付近を触ることを嫌がります。病院に来た時には目がみえなくなっている場合が多いです。
- 治療:トノペンという器具で眼圧を測定して、高眼圧なら直ちに眼圧を下げる治療に入ります。高眼圧が持続すると視神経が障害を受けて目が見えなくなります。入院して眼房水の量を減らす点滴や目ぐすりを使って速やかに眼圧を下げ、同時に神経の炎症を取り除く内科療法を行います。内科療法で眼圧の維持が困難な場合は、レーザー手術などの外科治療を行う場合もあります。眼圧が下がっても視神経の障害が重度の場合、目が見えないままになります。
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この他にも、眼瞼炎、チェリーアイ、ブドウ膜炎、網膜はく離、網膀萎縮など、様々な病気があります。 目を痒がる位だから大丈夫と自己判断せず、少しでも気になることがあれば、獣医師に相談するようにしましょう。病気は早期発見、早期治襟が大切です。 |